過ちては 改むるに はばかることなかれ。会場問題説明会は噛み合わず!

会場問題に対する認識の違いが大きく、説明後の質疑応答は噛み合わず時間切れで打ち切られました。「2ヵ月もゼロ期間を短縮した努力を評価して欲しい」という会場側と、「13ヵ月の縮小後の5ヵ月の完全閉鎖では、ほとんどダメージは変わらない」という利用者の実感は埋まることはありませんでした。

(株)東京ビッグサイトからの説明会資料より

もう一点、青海展示棟(仮設会場として言われていたもの)の大きな欠点も明らかにされました。すでに心配されていた通りで、周辺に空きスペースはなく大型トラックや来場者の待機場となるような場所はありません。図面でも判断できる通り、余白がありません。つまり、2ホール内の一部を待機スペースとして使うなど工夫しなければいけないので2.3万㎡は割り引かなければなりません。

東ホールが使えない期間に、拡張棟の南展示棟が完成します。元々は西ホールの待機場所として使用されていた場所に建設されています。二階層になり延床面積は広がるものの、こちらも待機場所などを考慮しなければならないと思われます。いずれも搬入、搬出なども含めて使い勝手は東ホールより、かなり悪くなります。南展示棟、青海展示棟を加えると広さは90%カバーできるとの説明でしたが、パッチワークではないので分散したものをただ合計されても説得力はありません。さらには、幕張メッセまで6ヵ月間使用できない可能性があることも付け加えておきます。

この説明会が最終的な条件提示という意図で開催されており、その意味で問題が明確にされた点で評価できます。ノラリクラリと「善処します」と時間稼ぎされ「最大限の努力をしましたが、ダメでした」と後でわれるよりはマシです。

展示会関係者が「ワガママを言って、駄々をこねているのではない」ことを、過去3回の五輪のメディアセンターはどのように計画されたかで、説明します。

2008北京、2012ロンドン、2016リオ五輪でさえ!!

正式名称で国際放送センター(IBC)とメインプレスセンター(MPC)の設置はどうだったのか?「月刊ニューメディア」2016年1月号の記事を引用させていただきました。

まず2008北京五輪ではオリンピック・パークが建設され、その中に延床面積22万㎡の巨大なコンベンション・センターを建設。この中にIBC/MPCを設置しました。五輪開催後は展示ホール、国際会議場、国際ホテルを備えた最新鋭の統合エキジビション施設に生まれ変わり活用されています。

2012ロンドン五輪でも同様に、ロンドン東部に建設されたオリンピック・パーク内にIBCは6万㎡、MPCは2.9万㎡の広さで新築されました。このIBCとMPCは大会後に改装されロンドン最先端のデジタル・メディア拠点として生まれ変わっています。

反対運動まで巻き起こった2016リオ・デ・ジャネイロ五輪でさえオリンピック・パーク内に同様に新築されました。これも五輪開催後は民間企業が管理・運営を請け負い、展示ホール、イベント会場などの商業施設として利用する計画です。

フル稼働している既存の展示会場をオリンピックのために占領することなど、ありえない事です。今や新しい技術や製品は各業界の展示会に中小メーカがこぞって出展し、商談する場所です。展示会の種類も開催回数も拡大しています。それを後押しするのが自治体や国なのに、縮小してストップするなんて「信じられない」の一言です。むしろ五輪を契機としてビッグサイトクラスのIBC/MPCを新築して、終了後、展示会・イベントスペースとして活用すれば負の遺産とならないと考えるのが国際的には常識と言えます。

音楽業界もレコードやCD販売からライブイベントで収益をあげる、モノ消費からコト消費にビジネスモデルは変わっています。インバウンド消費もすでに同様に言われています。会場利用の需要は拡大することはあっても、縮小はありません。日本国には国際感覚がありビジネス感覚がある、官僚や政治家はいないのでしょうか!?

また「箱物は悪」という誤解も解いておきます。もちろん建設業者と結託して建設された、立派過ぎる箱物は悪です。しかし、展示会場は箱物の中では最も安く作れる建設物です。最低限の設備で広いスペースさえあれば要件を満たします。新国立競技場や豊洲市場のような数千億円ではなく、100億円単位で作れます。国際的にはモジュール化された最新の建設方法が確立され、仮設会場の建設にも活用されています。

各主催者は2019-2020年開催の見込みを発表するとき

ビッグサイトからは、もう無理と言われたようなものなので、これで前提条件が確定したともいえます。2019年4月~12月の利用調整は現在、順次、個別に受けて提示中。2020年1月以降の利用調整は本年5月下旬より、遅くとも年内には個別に提示すると明記されています。各主催者が該当期間のイベント開催を申し込むと、調整のうえ回答があるようです。従来通りのイベントがパズルのように全部ハマるわけではないことは小学生でもわかります。弱いものから弾き出されるのでしょうか?

今回提示された条件で各主催者が2019-2020の開催見込みを発表する番です。それが出展者と来場者への責任だと考えます。本件はオリンピックが近づくにつれ社会問題として顕在化してきます。これは予言しておきます。これだけ多くの展示会やイベントが次々と縮小され、開催を断念する事態になってからでは遅すぎます。「主催者は早い段階では何も言っていなかった」とならないように、問題があることを伝えるのが最低限のマナーです。参加者が、少しづつ気づき始めています。

問題解決に光明はあるのか? 小池都知事がこれから登場!

ビッグサイトは東京都の子会社のようなものですから、本質的な交渉をビッグサイトとしても始まらないことも明確になりました。いよいよ交渉は東京都のトップ、小池都知事とです。本件については8.1万件の署名が1/20にすでに提出されており、都知事も本件に心を傷められているとうかがいました。

都知事は昨年10/29「池袋ハロウィンコスプレフェス」のオープニング・セレモニーに参加され、わざわざ『リボンの騎士』のコスプレ姿で登壇したうえで、「アニメ、マンガはクールジャパンの代表格。東京五輪ではスポーツのみならず、サブカルを含めた日本の文化を発信していきたい」と挨拶されたくらいです。起死回生の一発を期待せずにはいられません。

幸い、展示会場は広い場所さえあれば低コストで短期間で建設できる方法があります

そしてもう1つの光明は、真剣に取材をしてくれるメディアが出始めたことです。圧力が掛かってボツにならないように注意しないといけないので、まだ明かせませんが近日中に放送されます。主要メディアでなくてもWebやSNSの発信力が世論を動かす事例もたくさんあります。信念を持ってその時を待ちます。

今回の説明会終了後に、施工会社の方や出展者の中小メーカーさんの話をたくさん聞くことができました。ブースの施工会社自身はもちろん。その下請けの電気工事や木工の職人さん、イベントコンパニオンさん、装飾の花屋さんに至るまで幅広く仕事が縮小され、5ヵ月間ストップすることを想像してみてください。出展者の中小メーカーさんも、全国に営業マンを配しているわけではないので展示会こそが一番の営業機会です。でも、ほとんどの中小メーカーさんはこの問題があることすら知らされていません。

被害を受けるのが私たちの業界だけではないことが実感できました。これからはディスプレイ施工会社の数百社ともガッチリ連携してまいります。また、本件には主催者に対してかなり強い圧力が働いていることも分かりました。「2020年以降も会場を使うでしょ!?」これ以上の殺し文句はありません。首都圏の会場不足が、こんな力関係を生んでいます。

会場問題 特設サイト https://2020event.tokyo/
okada

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栄光の二代目社長。運動神経は悪いが、心は熱い! ロードバイクが命の週末ライダー。今は真剣に2020年会場問題に奔走中。

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