今年も夏の暑さとともにコミケ入稿の前哨戦がはじまりました。栄光でも恒例となった「禁断の25%割引」の締切が終わり、今日(7/22)でコミケ本番の3週前になります。いよいよ繁忙期に突入です。時の過ぎるのは早いもので、今年1年の半分以上が終わったことになります。
さて、今回もコミケに合わせて発行される『コミケPlus Vol.6』が発売されています。ご覧になられた方も多いと思いますが、今号の総力特集は「東方Project 20周年」となっています。そして、これに続く《特集2》は「2020年コミケの未来図」です。
2020年の東京オリンピック開催に伴い、東京ビッグサイトが2019年4月から東ホールが使用できなくなり、2020年4月からは全ホールが使用できなくなる事態を客観的に6Pに渡り解説されています。この特集について、取材協力の要請が当方にありました。昨年の11月から日本展示会協会の署名活動に賛同するカタチで、日本同人誌印刷業組合の有志で活動していたからです。同人誌印刷会社としてのコメントを寄稿しました。
この「2019-2020年会場問題」の認識がない方、よくわからない方は、改めて申し上げますが、この特集を読んでください。編集部でしっかりと取材され、コミケや同人誌業界だけの問題ではなく日本の産業界にとって重大な問題であることがわかっていただけると思います。
同人誌即売会以外で、ビッグサイトに行かれたことのある方ならご理解いただけると思いますが、ビッグサイトは平日も含めほぼフル稼働状態です。本来なら代替会場の受け皿となるべき、幕張メッセも五輪の競技場として占有されます。
特にビッグサイトが全館閉鎖される7ヵ月間は、大きなイベントほど代替会場となる受け皿がありません。2020年の4月~10月の例年なら開催されるはずのイベントは、同人誌業界だけでも主要なもので博麗神社例大祭(5月、10月)COMITIA(5月、8月) COMIC1(5月)COMIC CITY(5月、6月、8月)SPARK(10月)そして8月のコミケなどが挙げられます。
これから、各主催者とビッグサイトの交渉も具体化して各団体から発表もあると思います。代替会場を探すか、開催時期をズラすか、縮小開催するか、中止するかという選択肢になります。同人誌業界だけではなく、普段ビッグサイトを活用して開催しているビジネスショーや就職説明会などの各社、各団体がこの検討をこれから行うわけです。とても同人誌イベントに優先的に割り当てられる、まとまった会場があるとは想像できません。
この問題の解決には、絶対的に不足している会場を確保するしかありません。しかし、五輪開催の主体の一つである東京都が迷走中です。都知事が決まらないことには交渉もできません。
8月以降に日展協とともに交渉を再開しますが、今できることは交渉の時の裏付けとなる「署名数」を増やすことです。そして、会場問題が存在することを一般の方々に広めることです。